2025 Granprix
作品名 The Bouquet(花束) 作家名 ChénéGildas

この物語は、花が人々の間にどのようにつながりを生み出すかを強調しています。少女は祖母の庭の花で花束を作ります。彼女はその花束を父親に見せ、父親は母親に会いに行きたくなった。その少女はそこへ行って幸せだ。花が生み出す感情は、人と人の関係性に繋がります。
ChénéGildas
2025 GRNDPRIX作品について
ジルダさんのThe Bouquet (花束)は
フランス語の「クレム・ド・ラ・クレム (Crème de la Crème)」という表現がまさにふさわしいと感じた作品でした。90秒映像コンテストというコンセプトにとって、映像の前後をその映像の美しさの深みにようって広く想像させてくれるこの作品は理想的に思えました。
あらゆる映画作品、それが名作であれ、駄作であれそれを脳内で再生して、思い出すときはせいぜい10秒とか20秒ではないでしょうか?限られた人生の中では、できるなら、美しい映像達の「上澄み」まさに「クレム・ド・ラ・クレム (Crème de la Crème)」を求めてしまいます。
この作品の作家のジルダさんは、上記の作品説明の他に、以下のような事を書かれています。
「映画の最初の部分では、少女が花を扱っているところは映っているが、花束は一度も見られない。この長い時間(1 分)により、観客はブーケを想像する時間が与えられます。この少女が作ったブーケはどんな感じでしょうか?答えは見る人の記憶や想像力の中にあります。私にとって、これがこの映画の最も重要な点です。」この映像をパリで上映する際、上記の文章はあえて表記しませんでした。
なぜなら、作家のジルダさんが伝えたい真実を是非映像から感じとってほしいと思ったからです。文章という媒体表現は時に、映像を越える程強烈かつ便利です。
ジルダさんの作品に限らず応募者の皆さん、応募作品で語りつくせない部分を言葉で送っていただいています。
それはそれで本当に美しい。映像と同じく、添えられた詩のようです。
ただ、それによって、作品自体の可能性を狭める時もあるなぁと感じたりもしました。
映像よりその添えた文章が勝ってしまってはいけないなぁとも感じたり。
いや、一体となって伝わればいいんだと思ったり。
これは映像作品コンテストと名のつくものすべての課題のようにも思います。このコンテストの今後の課題も見えた2025年の応募作品でした。
皆様 素晴らしい作品をありがとうございました。Temporary Editor-in-Chief.
臨時 編集長/Kyounosuke Natori 名取 響海乃介 (Photographer)
パリ会場での作品(グランプリ+3点)
Atsushi Okiyama-雪の下のささやき-
季節外れの雪は、静かに世界の色を奪っていく。 花びらは冷たさに震えながらも、 その下に秘めた命の炎を消さずにいる。 凍てついた世界に色が戻り始める。 花はそっと顔を上げ、 新しい季節の訪れを信じて、 小さな希望の光を抱きしめる。
山田元-Gen-uine(Flowers bloom even from loss.)-
自分自身の根源となる何かを失った時、その喪失を埋める様に弔いの花が咲く。虚無から花が芽吹くほど、失った物が崇高で純粋で奇跡的なものだったといえる。
When I lose something that is the root of who I am, a flower of mourning blooms to fill that loss. The more a flower sprouts from emptiness, the more sublime, pure and miraculous the loss was.
NIKOICHI_TSUKI-祝祭(The little Celebration Flower)-
側に寄り添う唯一の家族でした。 病で愛猫が亡くなるという悲しみを乗り越えて 私の誕生日がやってきました。 毎年私の誕生日に咲く花です。 私に私の花を 愛しい命を失ったからこそ気づいたのかもしれません、 人生で初めて無事に誕生日を迎えられたことが どれだけありがたくて素晴らしいことなのかと感動した 誕生日の、まさにその日の動画です。
A precious life has left me. My birthday came as if it were a given. This flower that bloom on my birthday every year. I will still live today and tomorrow, And someday, beautiful days will surely come. My flowers, to me.
SOUTA SUZUKI 雅総-夏告-
心地よい波音と共にたどり着いた流木たち。 切なさと貫禄を併せ持つ流木は、新たな花を咲かす土台となる。 はしゃぐ子供と散歩する犬。 静かに、ゆっくり、夏がやってくる。
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“Alex Productions – Good Times” is under a Creative Commons (CC BY 3.0) license. https://creativecommons.org/licenses/by/3.0/ https://www.youtube.com/@alexproductionsmusic Music powered by BreakingCopyright: https://www.youtube.com/c/BreakingCopyright
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